電気ではなく、手で回して生まれる風で、豆とゴミを分ける。古い道具が、いまの畑仕事を支えてくれています。
今回、ぱくぱく農園に新しい“相棒”がやってきました。
その名は 「ヤスノトーミ」。
トーミ(唐箕/とうみ)は、穀物の選別に使われてきた道具。ハンドルを回して風を送り、軽いゴミを飛ばし、重い実だけを落とす——
仕組みはシンプルですが、理にかなった“農の知恵”そのものです。
01
ヤスノトーミとは?
写真の木製機械がヤスノトーミ。側面の大きな円盤(ハンドル)を回すと内部の羽根が回転し、一定の風が生まれます。
上部から大豆を投入すると、風で軽いゴミや殻が飛び、比重のある豆が落ちていく——
“風で分ける”という、いま見ても美しい仕組みです。
写真から読み取れる刻印:
「昭和十六年度 発明賞 受領」
※製造元や型式の断定はできませんが、当時の改良・評価を受けた機種である可能性がうかがえます。
02
今回の作業:大豆の選別(手回しの風で、ゴミを分ける)
収穫した大豆を、ヤスノトーミで丁寧に選別しました。
ハンドルを回すと、ゴーッという音とともに風が立ち、豆がさらさらと流れていきます。
豆の落ち方や、飛んでいくゴミの具合を見ながら、風の強さを調整していく——
これは機械操作というより、道具との対話に近い感覚です。
飛ばしたいもの
- 細かな草片
- さや殻・ゴミ
- 軽い混入物
残したいもの
- 比重のある良質な大豆
- 加工・味噌づくり向きの豆
- 仕上げに耐える粒
03
古い道具が教えてくれること
早さだけなら、電動の選別機のほうが速いかもしれません。
けれどヤスノトーミには、豆の状態を“感じる時間”が残っています。
風の強さ、豆の流れ、混ざり方——それらを見て判断し、丁寧に整えていく。
有機栽培は、育て方だけでなく、仕上げ方も含めて“向き合い方”。
風で整えた豆は、味噌づくりや加工へとつながっていきます。
古い道具が、新しい挑戦を支える。そんな循環を、これからも大切にしていきます。
※本記事内の「ヤスノトーミ」に関する一部情報(刻印の読み取り等)は写真から確認できる範囲に基づきます。製造元・型式など断定できない点は断定していません。


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