3歩目
新規就農、僕は100万円で始めました。
~群馬県館林市でゼロから農業ライフを築いたリアル~
群馬県館林市で2021年3月に新規就農した私が、どんな農家ライフを送っているのか、その実体験を赤裸々に語っているラジオ番組(ぱくぱく農園Podcast)を要約したものです。
僕が農家になった理由 〜恩返しと家族のために〜
3回目の今回は、僕が「なぜ農家になったのか」についてお話ししたいと思います。一言で言えば、その理由は恩返しです。
小学校時代の出会い
最初に農業に興味を持ったのは、小学校の授業での体験でした。職業インタビューで親戚に話を聞きに行ったのですが、その方は農業試験場で新しい品種や技術を開発する仕事をされていました。実はその方、あの有名な「とちおとめ」開発チームの一員だったんです。
そのとき「花は食べられないけど、野菜は食べられるから野菜を選んだ」と聞いて、とても印象に残りました。食べ物として人の役に立つ農業の魅力に初めて気づいた瞬間でした。
大学時代と恩師との出会い
食品関係の道を目指し、農学部に進学しましたが、正直なところ学生としてはあまり優秀ではありませんでした。授業に出ず、ギリギリで卒業したタイプです。
そんな中で、一人だけ僕を本気で心配してくれた教授がいました。普通は学生の進退に無関心な先生が多い中、その先生は「このままじゃまずいぞ」と声をかけてくれて、話を聞いてくれました。その支えのおかげで、僕は立ち直ることができました。
だからこそ、その教授に恩返ししたいという思いが、僕が農家になる大きな理由のひとつになりました。いつか新聞に載るくらい活躍して、その先生に喜んでもらうこと。それが僕の人生の目標の一つです。
家族のために
もうひとつの理由は家族です。僕には1歳5ヶ月の娘がいるのですが、その子が僕の育てた野菜を美味しそうに食べてくれるのが本当に嬉しい。
その姿を見るたびに「もっと美味しい野菜を作りたい」と思います。家族や周りの人たちが笑顔になってくれることが、僕にとって大きなモチベーションです。
農業そのものへの情熱
そして最後は、単純に農作業が好きだからです。食料生産、有機農業、環境負荷を減らす持続可能な農業、新しい技術への挑戦——農業全般に取り組みたいという気持ちがあります。
- 食料を安定供給する「観光農法」の役割
- 環境に優しい有機農業(認証も取得)
- 新しい技術や農法への挑戦
大きな世界的インパクトを目指すわけではありませんが、
僕の周りの人たちが笑顔で長生きできるような農業をしていきたいと思っています。
まとめ
僕が農家になった理由は、
- 恩師への恩返し
- 家族、とくに娘のため
- 農業そのものへの情熱
この3つです。
「お金を稼ぎたい」や「大儲けしたい」というよりも、
大切な人たちの笑顔のために農業を続けたい。
それが僕の農業を支える原動力になっています。