ぱくぱく農園ではこのほど、就労継続支援B型事業所「ライフ・家」の生活支援員・山口さん、メディアトーキングの山元さんと、農業と福祉を繋ぐ「農福連携」の可能性について打ち合わせを行いました。
きっかけは、メディアトーキングさんからいただいた「事業所の利用者さんに、ぱくぱく農園の農作業をお願いすることはできないだろうか」という提案です。
ぱくぱく農園では9月末からきゅうりの収穫が始まることから、当初は収穫作業をお願いすることを想定していました。
しかし、実際に山口さんと話をしてみると、事業所から農園までの移動時間と、農園側の出荷時間との兼ね合いから、午前中の収穫作業に参加してもらうことは現実的には難しいことが分かりました。
「できない」で終わらせず、できる仕事を探す
そこで話し合ったのが、
「収穫が難しいのであれば、午後にお願いできる仕事はないだろうか」
ということでした。
候補として出てきたのが、きゅうりの手入れ作業です。
不要になった葉を落としたり、伸びたツルを整えたりと、収穫以外にも農園にはさまざまな仕事があります。ぱくぱく農園では約800本のきゅうりを管理しており、こうした手入れも継続的に必要になります。
農業には収穫という分かりやすい仕事だけでなく、日々積み重ねていく細かな作業がたくさんあります。
その中から、事業所の皆さんが取り組みやすい仕事と、農園側が実際に人手を必要としている仕事をうまく組み合わせることができれば、どちらか一方が無理をするのではない、継続できる農福連携に繋がる可能性があります。
まずは午後の作業を中心に、具体的な方法を検討していくことになりました。
「自分たちが関わった野菜が売れる」という経験へ
話はさらに、その先へ広がりました。
例えば、事業所側で一定の農地を借り、日常的な管理をぱくぱく農園がお手伝いする。一方で、事業所の利用者さんには可能な範囲で農作業や収穫などに参加してもらう。
そして、そこで収穫した農産物を実際に販売する。
そんな「貸農園」のような仕組みについてもアイデアが出ました。
単に農作業を体験して終わるのではなく、
自分たちが関わった野菜が育つ。
収穫する。
商品になる。
そして誰かが買ってくれる。
そこまで経験できれば、農業に関わる意味も大きく変わってくるのではないかと思います。
同時に農家にとっても、人手不足や日々の作業負担は大きな課題です。
農家側が必要としている仕事と、福祉事業所側が仕事として取り組めること。この二つをうまく組み合わせることができれば、双方にとって意味のある仕組みに育てられる可能性があります。
農業から、さらに新しい地域連携へ
今回の打ち合わせでは、農業以外にも話が広がりました。
着物屋さんで廃棄される留袖などを活用し、事業所に導入されたミシンを使って小物やリメイク商品を作れないかという商品開発のアイデアも具体化し始めています。まずは見本や実際の留袖を見ながら、どのような商品が作れるのか検討していく予定です。
また、事業所の利用者さんが制作している精巧な切り絵や立体的なアート作品についても、その技術や個性を生かす方法はないかという話になりました。
農業の仕事について話すために集まったところから、福祉、商品開発、アート、地域活性化へ。
一つの出会いから、さまざまな可能性が見えてきました。
まずは、小さくても実際にやってみる
今回の話は、まだスタートしたばかりです。
実際に農作業を始めれば、時間や作業内容、利用者さんへの教え方、農園側の受け入れ方法など、新たな課題も出てくると思います。
だからこそ、最初から大きな仕組みを作ろうとするのではなく、まずは実際にできる仕事から一緒にやってみる。
そして、やってみた結果を見ながら改善していく。
ぱくぱく農園としても、農業を入口に地域のさまざまな人たちと関わりながら、農家にも福祉事業所にもメリットがあり、無理なく続けられる形を探していきたいと思います。
今回の出会いがどんな形に育っていくのか。
ぱくぱく農園の新しい挑戦が、また一つ始まりそうです。


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