ノイズキャンセリングと農業と私
この記事は2023年9月5日にポッドキャストで話した内容を要約したものです。
【農家の日常】ノイズキャンセリングイヤホンで気づいた「五感で作業する」ということ
皆さんどうも、大野です。 この番組は、群馬県の端っこで新規就農した僕が、日々どんな出会いや気づきを得ながら農業しているのかを伝える「農家の日常系ポッドキャスト」です。
今回は、ノイズキャンセリングイヤホンを導入して分かった、農家にとっての“音”と“五感”の重要性についてお話しします。
■ 激安イヤホンからの卒業。ついにノイズキャンセリングを購入!
これまで使っていたのは、2,000円のワイヤレスイヤホン(半分有線タイプ)。 コードが作業の邪魔になり、通話も勝手に切れる…。そこで買い替えを決意しました。
Amazonで8,000円台のノイズキャンセリングイヤホンを購入。 初めて耳に装着した瞬間、世界から音が消えたような感覚に。
- 環境音が驚くほど消える
- 耳栓以上の静寂
- 作業のストレスが大幅に軽減
「もっと早く買えばよかった…!」と心底思いました。
■ しかし発覚…音が聞こえないのは“怖い”
農作業では、実は相当な大きさの音に囲まれています。
- トラクターのエンジン音
- 草刈り機のエンジン音
- ロータリーの回転音
ノイズキャンセリングをONにすると… 肝心な作業機の音が聞こえない。
例えば:
- ロータリーがちゃんと回っているか
- 作業機が下がっているかどうか
- 異音がしていないか
これらは通常、音で判断しています。しかし音が消えることで、確認が増えて作業が不安に…。 農業では意外と小さな音の変化を頼りに作業していることを痛感しました。
そこで今は、外音取り込みモードを使用しています。
■ 音が減ると、他の感覚が研ぎ澄まされる
耳からの情報が減ったことで、逆に他の感覚が鋭くなりました。
敏感になった感覚
- 指先の感覚(ハサミの切れ具合)
- 足裏の違和感
- 植物の匂い
特にゴーヤ収穫では、切ったときの感触で水分量や育ち具合が分かるように。
篤農家(ベテラン農家)は 「畑に立った瞬間に調子が分かる」 と言われますが、その理由が少し分かった気がします。
■ “怪しいけど効果があった”農業資材の話
過去には、水に数滴入れるだけで水質が変わるという農業資材を使っていた経験もあります(商品名は伏せます)。
500Lに数滴で効果があるという、半分スピリチュアル系の資材ですが…
- 水の粘り気が変わる
- 飲んだ時の舌触りが違う
- 水やりのあと作物の匂いが立つ
- 軸の硬さ・しなやかさがすぐ変わる
こうした経験から、 「作物の変化は、五感で感じられる」 ということを改めて実感しました。
■ 2023年のゴーヤ栽培:4本仕立てへの挑戦
今年はゴーヤの仕立て方を大きく変更しました。
◆ 従来の栽培
- 1株から15節ほど伸ばして主枝を切る
- 子蔓4本+孫蔓にも実をつける
◆ 今年の栽培(大野式)
- 孫蔓を全て除去
- 子蔓4本だけで実をつける
結果:
- 収穫量は減るが作業性UP
- 風通しが良く病気が少ない
- 木がバテにくく長期間収穫できる
- お盆後に収穫量が安定して増える
狙い通り、値段が上がる時期に収穫ピークを持っていくことに成功しました。
■ 今後の作付けリレー
- 〜9月末:ゴーヤ
- 10月:ズッキーニ
- 11月:サツマイモ
- 11月後半:ネギ
毎月何かしら収穫できる体系を目指しています。
■ 今日の「明日役に立たない農業知識」
🌕 満月と新月に、リンシモク(チョウ・ガ)は産卵しやすい
満月・新月のタイミングは昆虫の産卵日と重なることが多いとされ、バイオダイナミック農法でも重視されています。
◆ 防除の実践例
- 満月・新月に産卵
- 4日後に孵化
- → そのタイミングで防除すると効率よく害虫対策が可能
天候(雨の有無)も絡むので万能ではありませんが、 “月のリズムで農作業を組む” のは意外と理にかなっていると言われています。
■ まとめ
ノイズキャンセリングイヤホンを使ってみたことで、 “農家は音を聞いているだけではなく、五感すべてを使って作物と向き合っている” ということに改めて気づかされました。
これからも感覚を磨きつつ、より良い作物づくりを続けていきたいと思います。
本日もお聞きいただきありがとうございました。
当農園は有機認証(有機JAS)を取得した有機農家として、群馬県で持続可能な農業に取り組んでいます。 有機農業は、農薬や化学肥料に頼らず、自然環境や生態系と調和しながら作物を育てる農法です。 本記事では、そんな有機栽培の現場から得た気づきや実践方法を、農家目線で分かりやすくお届けします。


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